「私は貴方のモノ」【完結】
ガチャリと扉を開く。
中は真っ暗だった。
どうやらタエは寝ているらしかった。
俺は電気も点けずに寝室に真っ直ぐ向かう。
タエの微かな息遣いだけが聞こえる。
どうしてだか、僅かな息苦しさを感じた。
……今タエを抱いたらきっと、止まらない。
優しくなんてする自信はない。
乱暴に抱いて、めちゃくちゃにして、俺だけ考えられる様にしてしまう。
タエが起きていなくてよかった。
起きていたら耐えられなかった。
俺はソファに寝転がると、ゆっくりと目を閉じた。