「私は貴方のモノ」【完結】

「…あ、あの」



弱弱しい、タエの声。
無表情でタエの方を振り向くと、その怯える瞳を見つめた。


お前は俺が怖いんだよな。
はっ、わかってたくせに。


帰って来たんですか?とでも言うつもりか。


だけど、タエの口から出た言葉は違っていた。



「……お帰りなさい」



お帰り、なさい?


俺の……、帰りを待ってた?



それは。
それって。




――――――ペットだから?
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