「私は貴方のモノ」【完結】
鏡を見て髪の毛を整えると、俺は車の鍵を持って部屋を出た。
すぐにタケルに電話をかける。
「あー悪い。待たせた」
『いいや、平気』
「どこ行けばいい?」
『カラオケにいるー部屋番号は505』
「了解」
いつも行くカラオケっていったらあそこだろうな。
到着するまで五分ぐらいか。
ちらっと助手席に視線を送る。
……。
どうしようもねえ。
タエを抱きたくて仕方ない。
求め過ぎだろ、俺。
どうかしてるわ。
今、横にいないタエの事を考えてるなんてな。
自分がハマってちゃ、ざまあねえわ。
嘲笑すると、俺は目的地まで走った。
到着して受付に行くと、話をして505まで向かう。
505からはどでかい声が聞こえて、もうそれだけでうんざりして来る。
険しい顔をしたまま、俺は部屋の中へと入った。