キスしなかったのは……
背筋が凍るとはこのこと。


これ以上不機嫌にさせないように黙っていよう。その方が身のためだと本能で感じた。




目的階へ到着し、そのまま課長のお部屋へ直行。







ドアを開けると押し込まれるように背中を押された。




バランスを崩しながらもなんとか転ばずに済んだとホッとしたのもつかの間。


パタンとドアが閉まる音がして、目の前が突如真っ暗になる。




背後で衣擦れの音がして、課長が動いたのが分かる。




すると、あたしの手を取り部屋の奥へと進む課長。



いくらか目がなれて、ボンヤリ部屋の輪郭が見えてきた。



ここは確かリビングだ。と思った瞬間──
< 11 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop