鈴が咲く【前編】
直接燈兜に会った者なんて
聖林では数える程しかいない。
その上いつも燈兜はおちゃらけて
ふざけているような雰囲気だったんだから
向こうがゾッとするのも当然…
「っ…永年の因縁!
ここで晴らす!
我が一族の一員を今すぐ返して貰うぞ!!」
弱い犬程よく吠える、っての…?
あぁ…
段々と感情が冷たくなっていくのがわかる。
目がすわっていくのがわかる。
一族の、一員…?
……私の一族は…
『はテ?
ソンな者は知ラんナァ…』
「っ何…!!!」
『我等はココで
仲間ト共に暮らシテいタだケでナァ?』
…キタ。
『こコニは我ノ家族しカ居らンノだ!!』
響き渡る、低い深い声。
その声は、一族への戦闘用意の合図。
その声は、相手を圧倒する真っ直ぐな信念。
…その声は……
『我が仲間ヲ守るタメ!
我等ノ家を守ルタめ!
我等ハ武器を取ル!!!!』
私の一族の、長の声。