悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~
「この間合コンに付き合ってくれたお礼よ。それに……」
リカは手に持った小さなチラシをちらりと見る。
そして、美味しそうなケーキと、レトロ感たっぷりの喫茶店の外観が写ったそれを、もう一度あたし達に見せてこう言った。
「あなた達ならこういうちょっとさびれた感じのお店も慣れてるでしょ?」
「な、なんて失礼な……」
お店にとっても、あたし達にとってもね!
本物のお嬢様育ちであるリカは、小綺麗なカフェにしか行ったことがないんだろう。
ファーストフード店にも入ったことがないらしく、自分で食べ物を受け取って、後片付けも自分でするっていう、学食と同じセルフサービスだと知って驚いていた。
そんなリカのことだから、今みたいに言うのもわからなくもないけれど。
「あのねぇ、たしかに昭和の香りがしそうなお店だけど、さびれてはないから」
「こういうの、レトロとかクラシカルって言うんじゃないかなぁ?」
「そうそう! 亜美ナイスフォロー」
「とーにーかーく! 気になるから行ってみたいの。ついてきてね?」
有無を言わさずにこりと笑みを浮かべるリカに、あたし達はまたもや半強制的に付き合わされることになったのだった。
リカは手に持った小さなチラシをちらりと見る。
そして、美味しそうなケーキと、レトロ感たっぷりの喫茶店の外観が写ったそれを、もう一度あたし達に見せてこう言った。
「あなた達ならこういうちょっとさびれた感じのお店も慣れてるでしょ?」
「な、なんて失礼な……」
お店にとっても、あたし達にとってもね!
本物のお嬢様育ちであるリカは、小綺麗なカフェにしか行ったことがないんだろう。
ファーストフード店にも入ったことがないらしく、自分で食べ物を受け取って、後片付けも自分でするっていう、学食と同じセルフサービスだと知って驚いていた。
そんなリカのことだから、今みたいに言うのもわからなくもないけれど。
「あのねぇ、たしかに昭和の香りがしそうなお店だけど、さびれてはないから」
「こういうの、レトロとかクラシカルって言うんじゃないかなぁ?」
「そうそう! 亜美ナイスフォロー」
「とーにーかーく! 気になるから行ってみたいの。ついてきてね?」
有無を言わさずにこりと笑みを浮かべるリカに、あたし達はまたもや半強制的に付き合わされることになったのだった。