茜と不思議な夏
「逃げても無駄だっつの」


あどけない笑顔を向け、ニコリと微笑んだ。


「み、みみみみこと」


「ほら、立てよ。キスするよ?」


「なななな…!」


「ばぁか、冗談だっつの」


そう言われて押し入れから出ると、彼に違和感を感じる。


「みこと....背伸びた!!」


私が目をまん丸にして驚くと、みことは馬鹿にしたように笑った。


「ばぁか。成長期なんだよ」
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