真夜中のパレード



「気が早くて悪いな。

姉も興味津々で、
透子が来るなら実家に帰って来るとか言ってたし」


「うわぁ、直樹さんのお姉さんに会えるの楽しみだなぁ」


透子はそっと彼の手を握った。


「うちは二人ともお墓で残念ですけど。
あ、でもおじさんには一度紹介したいな」

「あぁ、会いに行こう」


透子と上条は並んで桜の絨毯の上を歩く。


「……透子」


「はい?」


見上げると、真剣な眼差しがあった。



「その……幸せに、できるように。
努力する、から」


透子は泣きそうになりながら、
彼の胸にぎゅっと頭を寄せた。



「直樹さんがいてくれれば、
私はずっと幸せですよ」

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