足音


盛り上がるし、楽しい空間だ。

クラスの中心というのはとても、得をしていると思う。


けれど、同時に黒い。


いつも無理をしてでも笑わなきゃ、なにかとんでもない噂とかがたつのではないかと――

そうびびる程度に、ここは怖い。


昔から私は古風な人間だった。


制服のスカートは規定のままが一番美しいと思うし、日本人の黒髪が大好き。

だから、黒さになれない。

現代っ子の黒さに、どうしても慣れないのだ。


楽しいことは好きだから、クラスの中心という空間は好き。


だけど、同時に油断できない空間だ。


変な噂をたてられたり、いじめられたり。


できることなら、ひっそりと。


そうまるで――南のように。



そう願う私には、楽しいという代価を差し引いても、やっぱりちょっと酷な空間だった。



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