Dream
正直、好きなのかはわからないけど。
桐野くんが、大事な友達だってことは、確信済みだ。
初めて出来た大事な友達を、
そう簡単に捨ててしまって良いのか?
良くない!
絶対良くない!!
桐野くんがいてくれたから。
私は舞耶・ミナ・香枝と友達になれた。
笑顔の大切さを知った。
桐野くんがいなかったら、
私は今でも、1人ぼっちだっただろう。
桐野くんがいたから、
全てが上手く回り始めたんだ。
そんな大事なトモダチを、
小さな私の寂しさだけで、
別れてしまって良いはずがない。
それに私は知りたい。
“桐野大貴”が一体、どこの何者なのか。
何故私に話しかけてくれるのか。
何故会うのが、
図書室だけなのか―――…。