【完】あたしはニセカノ。
「よっ…喜んでなんかないから~っ!あのね、実は…」




「あ、やべぇ。ダチから電話かかってたんだった。またな」




ぴゅーっと音がしそうなほど素早く、涼くんは廊下を駆けていった。




ちょっ……と、あたしの話は!?




唖然とするあたしの前で、三田村くんが苦笑している。












「クッ…あ~…笑ってゴメン。けどさ、完全に涼に振り回されてるから…」



ホント、その通り。



今のだって、わざとだと思う。



そこまでして、あたしの話を聞きたくないのかな。



悲しくなっちゃうよ。



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