天狗娘は幕末剣士
それから数日後。
私が斎藤さんと町を歩いていた時の事。
「あ!あの時のお兄ちゃん!」
「えっ……」
振り返ると、そこにはいつの日か芹沢さんと共に遊んでいた男の子がいた。
「君は、この間の……」
すると、彼はタタタッと走って私達の傍に寄ってきた。
「あれ?今日は芹沢さんいないの?」
「っ」
ドキッと心臓が跳ねた。
「……うん、今日は一緒じゃないんだ」
そう答えながら、私は彼と目線を合わせる様にしゃがんだ。
「そっかー、残念だなー。
じゃあ、明日連れて来てよ!
俺、見せたい絵があるんだ!」
「明日、はどうかな……芹沢さん、忙しそうだったから」
「えー、そうなの?
それなら、今度でいいや」
「分かった、伝えておくね」
「絶対だよ?絶対!」
「……うん、絶対」
そう言って、私は彼の頭を撫でた。