夜が明けたら、君と。
「入るよ」
シャワーの音に紛れて、彼が入ってくる。
一応Tシャツと下着だけは来ていてくれたのでホッと息をついた。……ってだめじゃん、私が裸だよ。
「ちょっ」
「長いし。飲み過ぎてるから吐いてないかと思って」
「大丈夫よ。少し冷めてきたし」
「強いな。格好良いじゃん」
クスリと笑われて胸がざわつく。
そう、私は可愛げがないんだ。
会えなくても待てた。
遠距離なんて破局するのは根性がないからだと一蹴してた。
私がそうでも、相手にも根性が無ければどうにもならないのに。
涙が浮かんできたから、頭からシャワーを浴びる。
彼は私の異変に気づいたのか、私をバスタブから引っ張り出し、濡れた頭と体を柔らかいバスタオルで拭いた。
「……泣いてるんじゃん」
「失恋したんだから当たり前で……」
彼の唇が私のそれを塞ぐ。
やっぱりそれが目的なんだろうと、応えるように彼のTシャツの中に手を忍ばせる。
「……いいんだ?」
「最初からそのつもりだったんでしょ」
きっと声をかけてきた時から、一晩を過ごす女が欲しかったんだろう。
最低。
そう思うけど、それに乗った自分も最低だ。