俺様魔王の甘い口づけ



キイがいてくれるなら安心かな。
私はよしよしとキイを撫でるとレオについて行った。



あの森を抜けると、再び人間界にやってきた。
賑わう町を通り、レオの家に。



「ウィンリーちゃんは?」

「友だちの家に遊びに行ってる」

「そう」




ガランとした部屋の中を見渡し聞くと、そんな答えが返ってきた。
ウィンリーに会えず少し残念。




「で、どうしたの?」

「エドワード王がお倒れになった」

「え?」

「急な病らしいんだ」




あの王様が?
前一度会った時には、とても元気そうに見えたけど・・・。




「とても、危険な状態らしい」

「そうなの・・・。大変だね」

「今、王様に倒れられたら・・・この国は終わりだ。それは、絶対に避けなければならない」

「そんなに大変な事態なの?」



レオは神妙な面持ち。




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