俺様魔王の甘い口づけ



芽衣子を城に連れ戻ったルイとキイ。
傷だらけの芽衣子を見てハンスが驚きを隠せず慌てる。


芽衣子に与えている部屋に運び、手当てを施す。





「血を・・・失いすぎています。このままでは・・・」

「ならば、俺の血を・・・」




ルイが迷わずそう言った。
そう言ったことに、ハンスもキイも驚く。




「で、ですが・・・。ルイさまの血は・・・」

「ならば、どうしろというのだ」




ルイの血を芽衣子に流せば、芽衣子の身体は普通の人間の身体ではなくなってしまう。
しかし、だからと言ってハンスやキイの血は人間の血液とは融合しない悪魔の血。





「あ、あの・・・、僕の血でよかったら・・・」

「リオン・・・」

「僕も、芽衣子さまの力にならせてください」





姿を現せたのは、リオン。
ハンスとルイは顔を見合わせる。

人間であるリオンなら、助かる可能性も高い。




「すまない」



ルイは、リオンに頭を下げた。



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