俺様魔王の甘い口づけ
レオが連れてきてくれたのは、平屋建てのお家。
勇者の家って、もっと豪勢なものを想像していた。
でも、その家の少し先に見える、大きな城。
ルイが住んでいたあの城とは違い、とても煌びやかで豪勢な城だ。
「この国を治めている、エドワード様のお城だよ」
「エドワード…?」
「王様だ」
勇者に王様に魔王。
なんとも、ファンタジーな世界だ。
「そう。とても素晴らしいお方だ」
レオがその城を見上げながら言った。
とても尊敬している人なんだろうことが伝わってくる。
「そっか…」
「さあ、中に入って」
「うん。ありがとう」
レオに促され中にはいる。
とても綺麗とは言えない家の中で、とても生活感あふれる場所だ。
「にーに!おかえりなさい!」
奥の部屋から小さな足音がかけてきた。
金髪の色の白い綺麗な女の子。
「わあ、レオの妹?」
「ああ。ウィンリー5歳だ」
レオが少女の頭を愛しそうに撫でた。