激愛
「いやあ、こんな別嬪さんが二人もうちの高校に来るなんて・・・ある意味今日からお前たち大変だぞ?覚悟しろよ」



「先生、そんなに大変なんですか?」



「あ~まあな、女の子なんてほんの一握りだからな~何かあったら遠慮なく言え!俺はお前たちの担任の藤森だよろしくな!じゃあそろそろ行くぞじゃあな理事長~」



「おう!くれぐれも頼んだぞ、矢島くんから頼まれた大事な人達だからな」



そう理事長が答えると先生はひらひらと手を振って理事長室を後にする



ぺこりと一礼するとあたし達も藤森先生の後を追った



あたし達は静まり返った廊下をゆっくりと歩く



秀一君はさっきから先生に聞きたいことがあったようで咳払いをひとつすると待っていたように問いかけた



「先生~なんでこんな不良校なのにこんなに静かなの?もしかして本当はみんな真面目だとか?」




「森田、いくら不良校でも授業受けねえと進級はできない・・・リーダーが変わってからこの学校も変わってな~きちんと授業受けてテストでいい点取らねえと黒薔薇には入れねえって言い出してな~それからまあ皆授業を受けるようになったんだよ」



それから担任はこの学校を仕切る黒薔薇なるグループが存在するらしいことを話してくれた



秀一君は何時になく真剣な眼差しで先生の話を聞いていてこの黒薔薇なるチームが神龍のことを襲いはじめた奴等なのかと考えているようだった




あたしもそう思ったけど・・・・まだなんとも言えないよね



黒薔薇か、調べる価値はあるかも・・・あたしは緊張感溢れる思いで教室へと足を進めた
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