彼と私の問題点を考える
「美月、まず仕訳から一緒にやり直そうか」


「涼ちゃん…」


すでに涙目な美月を宥めて、問題集を数ページ前へとめくる。そこにはびっしりと先生の解説や自分で説いた答えが書いてあって、思わず笑みが溢れる。


美月は昔から本当に変わらないなぁ。


私なんて、昨日別れたばかりのくせに涙ひとつでない。


美月みたいに変わらないでいられたら、付き合った頃みたいに相手を大切に出来ていたら、きっと今だって彼と笑っていられたかもしれない。


そんなこと、今更考えたってしょうがないことだけど。


それから数時間、根を上げずに頑張る美月に付き合って、何とか問題集の範囲のページ数を終えることが出来た。


「俺、これで受かる気がする…!」


自信を持てたならいいことだけど。


「体調管理もしっかりね。また佐和に何かされたら言ってね」


「お、俺だってもう子供じゃねーし!姉ちゃんくらい何とかできるし!」


「それならいいけど…あ、そうだ。綾瀬くん、ごめんね。結局何も力になれなくて」


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