蒼風

伊藤甲子太郎

ああ暑い‥。


あっつーい。


いくら地球温暖化で現代の方が暑いっていっても‥


江戸時代も暑いわ!!!


ってか扇風機とかエアコンとかない分余計暑いわ!!!


だれか、エアコンとは言わないけど‥せめて扇風機とか持ってきて‥。


「おい、あいつ大丈夫なのか?伸びてるぞ。」


「空丸おにぃちゃん。大丈夫?」


「ま、大丈夫でしょ。」


なんなんだこの3人は‥。


暑さに強いのか!


そりゃそうかここで生まれ育ってるんだもんねぇ。


『あーつーいいいいいい。』


「頭おかしくなってんじゃねーか?」


藤堂さんひどい。


「頭がおかしいのはいつもでしょ。」


総司もっとひどいわ。


『文明の機器ー。』


扇風機が恋しい。


「おにぃちゃん大丈夫?」


心頭滅却すれば火もまた涼しとか嘘ばっか!


暑いもんは暑いわ!


『うん、雪、大丈夫だよ。』


「華は普段からおかしいし。」


『総司め‥さっきから黙って聞いてれば‥』


怒りが湧いてきたぞ。


「まーまー。ほらスイカきたよ。」


「待たせたな。」


『おおーおいしそー。』


なんと!近所のお寺の人がスイカを分けてくれたらしく縁側でスイカが切られるのを待ってました!


めっちゃ暑いけど!


いや、何処にいても暑いから縁側関係ないか。


「わぁぁぁおいしそー。」


雪は初めの頃は怖がって全然、あたしたち2人以外とは話してなかったけど、だいぶ慣れてきたらしい。


普通に会話できるようになった。


そして言動も子供らしくなってきた気がする。


連れてきた時とか大人びてたし。


欲を言えばもっと甘えていいのに。


子供なんだから。
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