トライアングル a white time
ヘラヘラと。


どこぞの高校デビューのバカ男かと(人のことは言えないが自分は許せる)


それにしてもこいつら二人とも。



「あ、買い物?」
「一人?」
「髪下ろしてんだ~」



……。



何でそんなフレンドリー?


わざわざ数歩前で恥ずかしいヤンキー座りをした矢島が「よっ」と立ち上がり、私に向かって一歩前進。



(……っ!)



思わず、後退る私。



「なになに、何処に買い物?」


「う、うん……あの」



何故、笑顔?


まだ恥ずかしい格好で座ったままの児島はハイテンションで、かけなくていい声をかけてくる。




……ああ、怖い。



「……聖」



名を呼ばれ、心臓が嫌なリズムで波打ち出した。



「な、何……」



児島がゆっくりと立ち上がり近づいて――。



来るな、くるなクルナクルナ……。





来ないでっ――!


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