それが愛ならかまわない
「とりあえず寝ろ」
「え?」
言われた言葉の意味が一瞬分からず、唇を開いたまま瞬きを繰り返す。その間にも強引に椎名の手が私にルームウェアを着せていく。
まさか脱がされるんじゃなくて着せられる展開になるとは予想もしていなくて、思わず抵抗するのを忘れてしまった。
「駅にいる時から思ってたけど、体温が高い。多分微熱あるぞ、それ」
見下ろす姿勢のまま、椎名の手が伸びて来て私の額に触れた。
ひやりとした感覚が心地よかったけれど、熱があると言われてもアルコールとシャワーの相乗効果で軽く火照った状態では自覚出来ない。
「倒れてからも結局バイト減らしてないし大して休んでないんだろ」
「そりゃ急にシフトの変更なんて出来ないから……」
「行くなとは言わないけど、せめて時間がある時くらい寝てろ」
「だからこんな気持のまま寝付けないって」