それが愛ならかまわない
やっぱり私があそこで働いている事もバレている。
てか本性って何。そりゃあまああんな風に怒鳴ったり毒舌全開の姿を会社で披露した事はないけれど。
「大体なんでバイトなんかしてるんだ。うちの給料そんなに悪くないはずだけど」
「それは……」
椎名の指摘に思わず口ごもる。
バイトをしているのはもちろん給料以上にお金が必要だから。けれどその根本的な理由はあまり人には言いたくない。これ以上この人に弱みを見せる訳にはいかないし。
「いいじゃない、それは。とにかく黙っててくれればいいの!」
自然と口調がきつくなった事に気づいて、慌てて表情を取り繕う。こんな弁解を人にするのは初めてだし、苛々しているせいかいつもの愛想笑いが保てない。どんどん口調もぞんざいになる。
椎名はそんな私の様子に軽く肩をすくめて見せた。
「別に人に言うつもりはないから」
「本当に?」