それが愛ならかまわない

「じゃあ黙ってるっていうならそれを保証してよ」


「どうやって?」


「何とかして!」


「……自分が無茶苦茶な事言ってるって分かってる?」


 いつもみたいに笑って受け流せないあたり、変に焦ってるのは自覚あるけど。
 ほぼ初対面の男を何の保証もなしに信頼出来ないのは当たり前だと思って欲しい。何て言うか椎名って捻くれてるっぽいし。
 そう思ったけれど、さすがに本人に向かって口には出さなかった。


 ふと腕時計に視線を落とすと、昼休みは残り十五分を切っている。


「……っと、時間!」


 慌てて立ち上がる。
 フロアに戻る前に簡単でも化粧直しや歯磨きだってしたい。それを考えたらいくらここが会社から近い店でもギリギリの時間だった。


「取り敢えず今は時間ないから、今日残業ある?ないならご飯食べに行こう。奢る」

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