☆Friend&ship☆ -序章-
「たっだいまー!!」
「おかえりなさいませご主じグブッ」
「あ、気にすんなよー!お帰りゼウス」
「いやいや気になるよ」
ひざまずいたところで踵落としを食らったヘルメスはビクビクと痙攣よろしく震えている。
俗にいうタラーン状態のゼウスは痙攣がおさまって悶絶するヘルメスを可哀相、とみつめていた。
「どうしてくれんだよこの絶世のイケメンに」
「イケメンかどうかなんてしるか」
脳天を押さえて無表情にゼウスを見上げるヘルメスは何かのフェロモンを出してしまっている。
「イタい」
「ご主人様とごめんなさいは禁句って言ったよな?」
「でも痛い」
「しゃーねーじゃん」
「だって痛い」
「はいはいゴメンったら」
「ひび入った」
「はいはい」
「ちょ、可哀相じゃね?」
そういうとヘルメスが期待を込めて…いや、気のせいだった。
いつもの無表情でゼウスを見上げた。
「ご主人さグヘッ」
「ご主人様とごめんなさいは禁句って言ったよな?」
「でも痛い」
「しゃーねーじゃん」
「だって痛い」
はい、エンドレス。
ゼウスには白衣の悪魔が漆黒の天使をイジメているようにしか見えなかった。