☆Friend&ship☆ -序章-
「…覚悟はあるんだろうな?」
「なんのだ」
「…俺はいったはずだ。お前の仲間の前では敬語を使うなと。言ったよな?」
「…」
「なぁ、どうしてお前はいつもそうなんだ?」
___バンッ
「ビクゥッ…な、何…」
「…」
顔を背けるタナトスの両側に手をつき、逃げ道を奪う。
突然よこを向いた顔の前につき出されたてにビクリとタナトスは震えた。
つまり俗に言う壁ドン状態を作り出すゼウス。
「お前の素顔は、いつになったら見れるんだ?」
風に遊ばれる美しい金髪が優しくタナトスの頬を撫でる。
「…うるさい」
「そう言うと思った」
「!!!」
じわじわと両手を上にずらし、カクンと折る。
「な、お前…やっぱそういう趣味…」
用は肘ドン。
二人の距離は推定5cm。
「…アホか。」
「…違うのか?」
「……これからは仲間には敬語を使わないこと。いいな。」
「…分かったから…そこどけ…」
「いいな?」
「…」
「いいよな?」
「はい、分かったから…」
「はぁ…」
深い溜め息をついてゼウスはタナトスから離れる。
「タナトス、帰るぞ。魔法陣…」
二人は、魔法陣に飛び込んだ。