重い想われ 降り振られ
「お前よくこの嵐の中、会社出てこれたな。
普通こんだけ天気悪けりゃ電車止まってる事くらい予想できただろ。」

ずぶ濡れの真理子を見つけ、橘が声を掛けてきた。

「橘さんですよね?橘さんこそ、こんな時間にこんな所でどうしたんですか?」

「あ~、飲んできた帰り。」

橘も真理子ほどでは無いが、結構濡れていた。

真理子と橘の間に、少しの沈黙が広がる。

橘は話かけたものの、これからどうしたものかと思案し、
真理子は単純に考え中の橘を見上げていた。

「とりあえず、選択は2つ。あの行列に並ぶか、文句言わず俺についてくるかだ。」

「へっ?」

真理子の頭には、ハテナが飛び交う。

「アンタ、これからどうすんだ?って事。
その状態で乗車拒否されなきゃいいけど、それでも列に並ぶのかって事。」

「あぁ、そうですよね。どうしましょうか・・・。」

そんな調子の真理子を見て、橘は携帯を取りだし電話をし始めた。
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