赤い雫、青い雫
「ここの生活どうだった?」
「うふふ、可笑しい、この人ったら私がヴァンパイアの牙が怖いと思って私を吸血しなかったんですよ?」
そう残酷に言い放った羽華の瞳から雫がこぼれ落ちる
ああ、裏切られてもいいんだ
笑いながら涙を流す羽華に真実が見えたような気がしたから
俺は羽華の手で生を終えられるのだからこんなに嬉しいことはない
だから、泣くな、気に病むな
羽華が笑ってくれないと俺は安心出来ない
さあ、笑ってくれよ?
そう羽華に話しかけることができたらどんなによかったか
身を焼かれる熱さの中で意識が薄れ行く俺にはもうそれが出来なかった
ーfinー

