エレベーター
いくら自分が住む団地だからといって、自分の部屋のある階以外はほとんど歩かない。


『ここ、いったい何階なんだろう…?』


わたしは見知らぬ場所を歩くような違和感を感じながら、真由ちゃんを探す。


ふと、向こうから50代くらいの女の人が歩いてくる。


7階に住むわたしが違う階をキョロキョロと歩いていることに罪悪感を感じながら、わたしは俯いた。




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