あい、君。



「…牧野くんね、中学の頃喧嘩した男子と殴りあいしたんだって。牧野くんは怪我そんなにしなかったんだけど、相手が骨折しちゃって。それからは近づくとぼこぼこにされるぞ…みたいな噂たてられてあんまり友達もいなかったって。」


「そう、それを同じ中学だったやつが嫌味ったらしく広言してくれちゃうから、俺みんなにドン引きされてたんだけど、この由枝ちゃんが“ばっかじゃないの?”て一喝してくれたんだよ。俺、すっげー嬉しくて。」


「…あ、聞こえてた?…ごめん。」


篠瀬さんが喋ってたのを遮って翼が説明し始めた。


罰が悪そうに眉毛をさげて篠瀬さんが謝る。


「いいのいいの!俺慣れてるし。奏斗も引いてくれて構わないからさ。」


「んー、いや…そんなことはしないけど。」


この状況下で引いたら僕最悪だしね。


それに、こいつが悪いやつだって思えないから。



「ほら。私だけじゃないじゃん?米沢くんだって、もちろん茉智だってあんたの味方だよ。」


「うん。…ありがと。」











結局、それからは由枝ちゃん由枝ちゃん言ってた翼も落ち着いた。


翼いわく、相手が殴ってきたところを避けたらそのまま前に転んで鼻を折ったらしい。

それに尾ひれがついて噂が回ったそうだ。



カラオケの帰り道にそう教えてくれた。






最初は自分と合わなさそうなやつと思っていたが、なんだかこいつに興味をもってきた。


…これからこのみんなと上手くやっていけるかなぁ……。




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