ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
怪しむような問いと眼差しに、
私の顔が真っ赤になる。
「何も!何もされてません!
ちょっと、からかわれただけで、
実害はありませんので!」
慌てて説明した言葉が、反って嘘臭く聞こえてしまったのか、
久遠さんは「本当か?」と念押ししてきた。
“結婚”というワードについては深く聞かれずに済んだのに、
これについては追及してくる。
真っ赤な顔で目を逸らし、
「本当です」と彼の言葉を繰り返す。
すると、長く綺麗な指先が、
私の胸元を指差した。
指されて気づいたのは、
ブラウスのボタンが、三つ目まで外されていること。
中に着ているキャミソールが、
丸見えになっていた。
いつの間に!?
堂浦さんの早わざに驚きつつ、
慌ててボタンを閉める。
「こ、これは……えっとその……
胸を触られてもいないし、本当に何もされていないので……」