ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
勘違いされたらどうしようと焦る気持ちが災いして、
しどろもどろに弁明してしまった。
これでは余計に、怪しまれてしまう。
心臓が早鐘を打ち鳴らし、冷汗が背中を伝って流れ落ちた。
久遠さんは、会議用に並べられた長机の上に腰を下ろした。
彼が座ると、ちょうど目線が同じ高さになる。
なぜか睨まれていた。
不機嫌そうに顔をしかめて、
久遠さんはこんなことを言ってきた。
「からかう堂浦も悪いが、
お前も悪い」
「えっ!? 何で私まで?」
「お前は隙だらけだ。
襲いやすくて、危なっかしい。
こんな目に合いたくなければ、
隙を作るな」
「なっ……」
なんて理不尽な物言いだ。
隙だらけの私が悪いなんて、
どんな理屈だ。
大体、隙を見せた覚えはない。
今まで処女を守ってきたのは、
ガードが固いからなのに、
尻軽女みたいに言わないで欲しい!