ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
いて欲しい気持ちと、
そうそう都合よくいるはずないという気持ち。
どちらかというと、いない予想が強い中で探し続ける。
「やっぱりいないよね……」
そう呟いた時、
茶色と白のふわふわした物体が、
視界の隅に映った。
それはゴミの山の上の方。
私の頭より高い位置。
木の板の上に、壊れたトタンを屋根にして、ミカコさんがちょこんと雨宿りしていた。
「うそっ……
ミカコさん?本当にミカコさん?」
すぐには信じられなくて、何度もまばたきしてしまう。
茶色と白、二色の毛色。
愛らしい丸いフォルム。
その場でコロンと転がって、背中のハートの模様も見せてくれたから、
間違いなくミカコさんだと分かった。