ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
チャラ男の堂浦さんも言う。
「サッパリした女の子(ビール)は後腐れなくて(飲みやすくて)いいけどさぁ、
別れた後に(飲み終えた時に)思い出せないほどサッパリしちゃうのは淋しいよな〜。
そうだ!コクとキレを同時に出すのは難しいけど、香りに特徴だせばいいんじゃない?」
私の呟きにご立腹だった久遠さんは、仲間の意見には真剣に耳を傾けていた。
立ったままノートパソコンに向かい、キーボードをカタカタ言わせている。
「発酵温度をあと1度下げてみるか……
テットナンガーを添加するのも、ありだな……
あと2ヶ月、ギリギリ間に合うか……」
独り言を呟きながら、夏美改良バージョンを、パソコン上に作り上げていく。
他の二人は「こんな香りで」「あんな味で」と、
久遠さんに注文をつけている。