ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
どこまでもふざけた態度の堂浦さんは、
三国主任に何かを耳打ちした。
大きく頷く三国主任。
頷くと二重顎が、たゆんたゆんと揺れていた。
何かを企んでいそうな二人に、
私と久遠さんは首を捻る。
堂浦さんが、久遠さんの真横に移動した。
「あれれ?久遠ッチの白衣に、変なシミがついてるよ?」
その言葉に気を取られ、久遠さんは背後の異変に気づかない。
久遠さんの後ろには、数メートル下がった位置に三国主任がいて、
ドスドスと走って、白衣の背中に体当たりをぶちかました。
体重100kg超えの三国主任にぶつかられ、久遠さんの体が前に傾いた。
頭だけじゃなく、運動神経も良さそうな久遠さん。
彼なら足を一歩前に出して、持ちこたえることもできそう。
でも堂浦さんが、それを許さなかった。
久遠さんに足払いを食らわせ、
転ばす気満々だ。