ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
二人はきっと、私がまだ酔って寝ていると思っているのだろう。
男達の本音を初めて耳にする私は、徐々に青ざめて行く。
作戦勝ち?
堂浦さんの言った通りになった?
私に関するその話は、どう考えても、いい内容には聞こえなかった。
久遠さんの胸から顔を離し、
真顔で聞いてみる。
「作戦って、何ですか?
私ならチョロイって、一体どういう意味ですか?」
久遠さんが私を離した。
舌打ちしてベッドを下り、足早にドアに向かう。
ドアの外の二人を止めに行ったようだけど、
一歩遅かったみたい。
久遠さんがドアを開ける前に、
聞きたくなかった決定的な台詞が、私の耳に届いてしまった。
「夏美ちゃんを久遠に惚れさせる作戦、大成功だよな〜。
女の子は口が軽いけど、恋する女の子だけは別。
彼のためなら何でもしちゃうし、秘密も守れちゃう!
夏美ちゃんて、可愛いよな〜。
真っすぐで騙されやすくて、本当可愛い!
惚れる相手が久遠じゃなく俺ッチでも良かったけど、夏美ちゃんのタイプが――――」