ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
一つの落ち度もない彼に迷惑をかけ、その上、勝手に傷つきふて腐れて、
仕舞いには避けるという最悪の態度を取る私。
悪いのは自分だと分かっている。
子供じみた態度で、恥ずかしいとも思っている。
それでも今は、きちんと話をする気分になれない。
『付き合っていない』
久遠さんの口から言われたその通りな事実に、
馬鹿みたいに傷付いてしまったから……。
説明しろと言われても、無理だった。
「理由はないです。
明日になればいつもの私に戻れると思うので、放っといて下さい」
そう言うのが精一杯だった。
再び壁側に寝相を変えようとしたが、それを阻止されてしまった。
久遠さんはベッドの端に腰掛けたまま、
枕元に片腕を突き立て、もう一方の手で私の顎をガッチリ固定する。
これでは顔を背けることができない。