ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
度重なる質問に、何も答えられなくなる。
適当な答えでごまかすのは無理みたい。
でも本当の理由など、言えるわけがない。
もう放っといて欲しい。
明日になれば、きっと気持ちの整理をつけて謝るから。
今だけはそっとして置いてよ!
と心で喚いた。
顎にかかる彼の手を外そうと試みた。
引っ張ると案外その手は簡単に外れたが、代わりに今度は手首を掴まれた。
両手首は、荒々しく枕の横に縫い付けられる。
彼の体重が手首に加わり、少し痛かった。
久遠さんの不機嫌オーラは、さっきより確実に強まっていた。
私を鋭く睨みつけ、低い声で脅してきた。
「俺を振り回すな。
理由も分からず、避けられ無視されるのは不愉快だ。
怒っている理由を言え。
言わないと……襲うぞ?」