ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
 


「RED'sビール!?」



バーラウンジのカウンター裏にあった、RED'sビールのサーバーを思い出していた。



マスターと顔なじみと言ったのは、客として通いつめたからでも、友人だからでもなく、


ビールを下ろす関係での、仕事的な繋がりだったのかも。



怪しむポイントがきちんとあったのに、気付かずに騙され続けた私は、本当にバカだ。



業界で悪名高いRED'sビールの人間が、私を人質に久遠さんの研究を奪おうとしている……。


彼の狙いはこれに違いないと思ったが、一部分は外れていた。



彼が立ち上がり、ゆっくり近づいてきた。



逃げたくても、四肢を縛られ逃げ出せない。



ベッドの端に腰掛けた彼から、お尻の位置をギリギリまで離すのが精一杯だった。



< 297 / 453 >

この作品をシェア

pagetop