ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
催促するように、再びインターホンが鳴らされた。
久遠さんが立ち上がる。
部屋のドアチャイムにはカメラ機能がついていないので、直接応対に出るしかなかった。
「待ってろ」と言われたけど、
気になって少し離れて後ろをついていく。
玄関ドアの覗き窓から、外を確認する久遠さん。
覗いた途端に肩がピクリと動いたのを、見逃さなかった。
何が起きても動じない久遠さんが、微かにでも驚きを表す人物とは一体誰だろう……?
興味津々。でも少し怖くて、廊下の壁の曲がり角から顔だけ出して、玄関の様子を見守っていた。
久遠さんがドアを開ける。
玄関前に立っていた人物は、外国の女性だった。
白い肌に栗色の長い髪。
ヒップラインがはっきり分かりそうな、タイトミニのスカートを履いている。
短めのジャケットの中は真っ赤なカットソーを着ていて、
やけに広い襟ぐりから、迫力ある胸の谷間が見えていた。
身長は175cm以上ありそう。
まるで、ファッション誌から抜け出たモデルみたい。
外国人の年齢は判断しにくいけど、久遠さんより年上じゃないかと感じた。
大人っぽい美人の外国人が、うちに何の用があるのか……?