ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
もしかして、振り回しすぎて、
本気で怒らせてしまったのだろうか……?
冷汗を流す私に向けて、彼が口を開いた。
怒鳴られるのかと思ったが、
そうではなく、
「頼む……
もう勘弁してくれ……」
消え入りそうな声でそう言われて、私の肩に頭が乗せられた。
怒っていたわけじゃなく、
単に具合が悪くて、顔をしかめていただけみたい。
はたから見れば、私達は公共の場でイチャついているバカップルだった。
ランジェリーショップの前というのが、さらに馬鹿っぽい。
そこに、さっきの女性店員が。
私を追って、店の外まで出てきた。
「お客様〜。
こっちとこっち、どちらにするかお決めになりましたか〜?」
このお姉さんは、KYなのだろうか?
それとも、売上にノルマがあって必死なだけか?