君から好きを引き出す方法
きつく目を閉じてされる行為に諦めたように身構えるのに、ぱたりと止んだ体への行為に再びゆっくり目蓋を開けた。
絡んだのは悲痛な表情の玄の視線。
多分・・・罪悪感を感じている目。
泣いて畏怖する私に動揺する目。
何故だろう、その表情に激しく胸が締め付けられて涙が零れた。
その涙をゆっくりと優しく指先で拭う玄が困ったように微笑んでくる。
「・・・・ゴメン。・・泣くなよ美咲・・・・」
【ゴメン】
【わりぃ】
じゃない、その言葉に本気の謝罪を感じる。
ゆっくり私の服を元に戻すと私の額に口付ける。
あっ・・・・、熱い。
散々それ以上に激しい事をしていたというのに、何故か今まで以上に動揺する額へのキスに動揺してしまう。
それを誤魔化すように玄を押し返して強気な言葉で更に隠した。
「大嫌い・・・、心配したのに・・・」
「ん、嬉しい・・・・。すげぇ・・好き・・・」
「嫌い・・・」
「本当・・・に?」
「嫌い・・・」
「本音は・・・?」
「だから、嫌いだって!!」
涙で赤くなった目で玄を睨む。
この後に及んで私に何を求めてくるのよ。
だけど玄の手が私の頬に優しく触れて愛おしむような目で見降ろされた。
触れる瞬間ビクリと身体が反応した事に羞恥心が募る。
当然気づいた意地の悪い男。
「・・・俺が恐い?」
「・・・・恐いし、嫌い」
「・・・【恐い】のは・・・・行為に対して」
「何っ?」
「・・・・【嫌い】は、【好き】の裏返し」
玄の口が弧を描く。
今弾かれた言葉がまるで事実であるように。
「俺を好きだって認めろよ・・・・」
時が止まったかと思った。
あまりに勝手な言い分なのにすぐに否定できない自分にも驚く。
違う。
大嫌い。
「俺を好きだって言えよ。美咲・・・」
「・・・大嫌い・・・・・・・」
そう言ったのに玄は優しく妖しく笑うと私の唇に熱を落とした。