full of love~わが君の声、君の影~

「神泊まってくだろ?客間掃除してくんな~」
「いやっ俺は・・」
泊まる気はないと言おうとすると彼女が服の裾をひく
晴喜は鼻歌を歌いながら2階へドンドン足でリズムを取りながら陽気にあがっていく

「もう朝からあの調子なんです・・昨日まであんなに元気なかったのに・・」
葬儀の時の晴喜の様子を思い出す
「そうだな・・気持ち悪いな」
「でしょう?無理してるのバレバレでしょ?ずっと元気ならいいけどきっと揺り戻しっていうか・・」
「そうだな。うつの症状に似てるな」
「そこまで言ってないですっ」
怒ったように彼女が言う

「咲ちゃんは?どうなの?大丈夫?」
「え?私は・・そりゃあ悲しいしショックだけど・・晴喜くんあんなだしさくらもいるし・・」
晴喜くんねえ・・

「もしかしてずっとここに居るの?」
「昨日までは晴喜くんのご両親が来てくださってたんだけど・・晴喜くんあの調子で『もう大丈夫だから』って帰しちゃって・・だからって1人にしておけないでしょ?さくらのこともあるし」
胸の奥がジリジリ妬きつくのを感じるが、すぐに振り払う

「わかった今日は俺が泊まるよ」
「え?」
「咲ちゃんここのところまともに眠ってないだろう?・・疲れた顔してるぞ」
「ええ?そうかな・・」
「わー!きょうはしんいちがおとまり?」
さくらが割って入る

聞いてないようで子どもはよく聞いている

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