full of love~わが君の声、君の影~
と思いがけず2人になれた。
「ちょっと座ってもいい?」
俺はいろんな緊張感からか柱の陰に寄りかかるように床にへたり込む。
合わせて今日子さんも隣にしゃがみこむ。
立ってると身長差で遠かった目線が急に近くにきて・・
嬉しい。
でも・・まだ恥ずかしい;
目線を落とすと今日子さんの膝小僧がスカートから顔を出している。
(おおっ!?)
生じゃないのが残念だ;
そういえば今日は前のライブの時よりワンピースが短くないか?
色もオレンジと明るく、カーディガンで肩は隠しているけど透けてるし!?
冬と夏で違いすぎだろ~
やっぱ俺のためかな?
やばいっドキドキしてきた・・
「本当にすごかったよ~おととしに見た時もすごかったけど、今日はもっとすごかったよ!ライブ中ずっとドキドキしてて、正直今隣にいるのも信じられないくらい~!・・」
そう彼女は興奮気味に俺のことを話し続ける。
さっきの人前の時とうってかわって電話の時のラフな口調に変わる。
そんなちょっとした変化も単純に嬉しい。
前うちで話していた時みたいに目をキラキラさせて頬を赤くして・・
と思わず俺はその頬に軽く唇をつけた。
「!」
頬だけだった赤さが顔全体に広がった。
あっやばい
「ごめんなさい!つい・・そのあんまり可愛かったから・・」
そんな俺の訳の分からない言い訳は余計に彼女をフリーズさせてしまった。
半年前、うちのベッドに押し倒しても平然としていたクセに?
これが本当の彼女の顔?
なんだ超可愛いぃじゃん!!