薬指の約束は社内秘でー婚約者と甘い生活ー【番外編】
まっすぐなゆりえさんの瞳に松田課長は虚を突かれたように声を失い、一瞬の間を置いてから照れたように小さく笑った。
ゆりえさんの小さないたずらに冷や汗をかいたあと。
「実はさっき、優生にメールでOK貰っちゃったんだけどね」と話を切り出したゆりえさんは、こんな提案をしてきた。
「愛ちゃんが着るドレスだけど、もし良かったら私に作らせて貰えないかしら?」
その言葉に「本当ですか!?」と天井に突き抜けそうなほど声を張り上げたのは、私ではなく美希ちゃんだ。
「えっ。でも……」
松田課長と一緒に静岡で暮らす予定のゆりえさんは、半年前にデザイナーの仕事を引退していて、ここ最近は店を他の社員に任せる引き継ぎで多忙だと、優生から聞いていた。
ゆりえさんの小さないたずらに冷や汗をかいたあと。
「実はさっき、優生にメールでOK貰っちゃったんだけどね」と話を切り出したゆりえさんは、こんな提案をしてきた。
「愛ちゃんが着るドレスだけど、もし良かったら私に作らせて貰えないかしら?」
その言葉に「本当ですか!?」と天井に突き抜けそうなほど声を張り上げたのは、私ではなく美希ちゃんだ。
「えっ。でも……」
松田課長と一緒に静岡で暮らす予定のゆりえさんは、半年前にデザイナーの仕事を引退していて、ここ最近は店を他の社員に任せる引き継ぎで多忙だと、優生から聞いていた。