薬指の約束は社内秘でー婚約者と甘い生活ー【番外編】
いつもは私のほうが話を振る事が多いのに、頭の中は自分に冷たく背を向けた父のことでいっぱいだった。

それしても、ふたりで何を話してたんだろう?


新幹線の中で優生に聞いてみたものの、話をはぐらかされてしまった。
だから、アパートに着いて「明日は月曜だし。コーヒーだけ飲んで帰る」と言った優生にもう一度聞いてみた。

「ねぇ。本当にさっき、お父さんと何を話してたの?」

私の言葉に優生は、右手に持つマグカップをソファの前のローテーブルに置いてから、私に視線を向けてきた。

「まぁ。男と男の話ってやつだな」

「なにそれ……」

そんな含みのある言い方をされたら、余計気になるって!

口を尖らせたら、優生はふっと表情を緩める。

「血の繋がった子供には、意地を張りたいこともあるんだろ」

「優生まで、お父さんの味方なんだ?」

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