薬指の約束は社内秘でー婚約者と甘い生活ー【番外編】
いますぐしたい気もするけど……。
やっぱり、結婚式で指輪の交換をしてからがいい?

頭の中で、この先のことや結婚式でのことを想像してみる。

「迷うね」

「だな」

いつもは即断をするだろう優生も決められないようで、二人で向き合いながら唸り声を上げていたら、何か強い視線を背中に感じる。

優生も同じタイミングで気づいたようで、ふたりでそろりと視線を流すと、「夫婦円満でいいですなぁ」と、警備員の男性が窓口から微笑みかけてきた。


うわっ。こんなのバカップル……。いや、バカ夫婦すぎる!!

カッと頬が熱くなる。
でもそれは、私だけではないようで「コホンッ」と優生も咳払いをした。

「そろそろ行くか……」

「そう……だね」


ふたりでぎこちない笑みを彼に返してから、その場を足早に立ち去った。
< 73 / 95 >

この作品をシェア

pagetop