薬指の約束は社内秘でー婚約者と甘い生活ー【番外編】
誰に見られているわけじゃない。
でも、こんな風に重ねるキスは、体の奥がキュッと収縮するような変な気持ちになってしまうから――。

でも、こうして私が戸惑っている間も、彼の唇は私の耳たぶをなぞるように滑り出し、自分でないような声が漏れそうになるというのに。

「ここも?」

鼓膜まで届くように、ふわりと吐息を吹きつけられて、もう限界とばかりに迫る胸を押し返した。

「ちょっと待って! もうっ、いい。いい……からっ」

ソファから飛び跳ねるように優生から距離を取る。
慌てふためいた私を見て、彼は楽しげに笑った。

「なんだよ。自分でリクエストしたくせに」

「それはっ……」

言い返そうとした言葉は、ググっと喉に押し込める。

予告されると、それを待っている時間が、ものすごく恥ずかしいんだってば!
しかも、わかっててやってるよね。あぁ、すっごい悔しい!!

「結局、いつも優生の掌の上で転がされちゃうんだよねぇ……」


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