青空の下月夜に舞う
ふと。浮かんだ響の顔。
鳥肌が立ち、顔に熱をほんの少しだけ、帯びる。
あの漆黒の瞳が苦手だ。
有無を言わせないオーラも。
自分勝手な言動も。
アップルパイを3つ乗せたトレイが目の前に来て、流れるように会計を済ませた。
次第に店内に人は居なくなり、パンの補充をして、休憩を言い渡された時。
「わぁ~美味しそうな匂い~!」
女の人の歓喜に、思わず振り向くと。
そこに居たのは、タイトスカートにTシャツ。
サンダルを履いて彼氏の腕に寄り添う姿の女の人。
の隣。
ふわふわな金髪の頭。
細いカチューシャで眠そうに欠伸を噛み殺す……慶太郎だ。