青空の下月夜に舞う
「一人暮らしって憧れるよねぇ」

「……そう?」

「麻衣って上城中でしょ?バスは乗らなきゃだけど通えない所じゃないんだしさ」

「まぁ、」

「親もよく許すよね。家とか絶対無理だよ」

「あはは……」

「いいなぁ。私もしたい。一人暮らし」


こんな時。どう返したらいいのか分からない。
家がいいに決まってるのに。どうして家を出たがるんだろう。

バイトも大変だしね。


最後の一口を口の中に入れて、もぐもぐ。
今日夜何食べよっかな。

あ!そうだ!

「セナさ、良かったら……」


今日、家泊まらない?と。
言葉を続けようとしたんだけど。


「上野さん?」

不意に叩かれた右肩。


振り向けば、クラスメートの男の子が、ドアの方を指差していて。

指から目線を辿り、前扉を見てみると。


「呼んでるよ」


明らかに好意的な目ではない視線を送る、女の子四人が。
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