青空の下月夜に舞う

なんだろう。
行きたくないけど、行かなきゃダメな雰囲気。


「あれ三年じゃん……」

呟いたセナの台詞に、益々この場から離れたくない感情が沸き上がる。


「大丈夫?」

「うん、いや、うん」


私を呼びに来た男子は、大丈夫かと口にしながらも、早く行けと言わんばかりの視線を浴びせてくる。


何の用事か分からなくても、上級生から意味なく呼ばれるなんて嫌に決まっている。


私は動きたくない足を一歩、踏み出した。


「麻衣っ!私も行こうか?」


セナが立ち上がり、私に言葉をかけた……けど。


「お友達は呼んでないから~!」

扉の前で声を張り上げる女。


「セナ、ありがと。雰囲気よくないけど行ってくる」

無理矢理冗談っぽく話し、背を向けた。
セナの気持ちが少しでも軽くなる様に。
< 149 / 319 >

この作品をシェア

pagetop